朝食(Breakfast)について
 
私の生まれた頃の生家は副蚕糸という業種で製糸に関わる商家だったので、若衆が朝早くから出入りしていた。食事に使う味噌は自家製で、茹で上がった大豆を大きなたらいに入れ、彼らが藁靴で踏みつぶし、10㎝角の味噌玉を作っていたような記憶がある。白味噌よりやや赤い田舎味噌だった。中学生になり、同級生が味噌屋さんだったので、味噌はそこから買うことになった。その後副蚕糸の仕事は廃業し、工業写真製版業に移行したが食事は変わることはなかった。以来朝食には米(雑穀米)と発酵食品である味噌汁と納豆は欠かかしたことがない。最近は少々の甘酒とヨーグルトも加わった。毎朝早くから台所で食事の支度をしている女房に感謝をしながら、皆さんに少しだけお見せすることにした。