1994年6月 IPPNW主催の

連合国軍撤退記念〜第二次世界大戦の犠牲者への

「平和祈念コンサート」

 

  1994年6月 IPPNW 主催の「「連合国軍撤退記念〜第二次世界大戦の犠牲者への平和祈念コンサート」に参加しないかと晋友会からの打診があり、ルドルフ・バルシャイ指揮、ソリストにR.リバルスカ(S) V.ウルマナ(Ms) V.グリフノフ(T) F.E.ダルテニャ(Bs)。合唱団はロシア、アメリカ、日本の三カ国による混成(声)合唱団(スヴェシニコフ合唱団、メリーランド大学校友合唱団、晋友会合唱団)と、ワールドシンフォニーオーケストラによる「ヴェルディ・レクイエム」に参加することができた。特に11日夜のベルリン郊外ワルトビューネ野外音楽堂での二万人を前にしての演奏は、左隣はアメリカ人、右隣はロシア人という貴重な体験と共に、聴衆の二万本キャンドルのフィナーレが感動だった。

IPPNW(核戦争防止国際医師会議)
International Physicians for the Prevention of Nuclear War の会員であるベルリン在住の小児科医ペーター・ハウバー氏は、バーンスタインやトルトゥリエが核兵器廃絶運動に取り組んでいるのを見て、ベルリンの芸術家たちもそうした活動をできないものかと考えた。そこでカラヤンとベルリン・フィルに対して手紙を出し、世界的な音楽家たちが音楽を通じて世界中に核戦争防止を呼び掛けられないだろうか、と嘆願した。するとそれに対してカラヤンから「自分もそれを目指しているし、あらゆる指揮者がそれを願って活動すべきだ」という内容の返事が来たのだそうである。それをきっかけにベルリン・フィルのメンバーを中心とした「IPPNWコンサート」がフィルハーモニーで毎年開催されることになった。もちろん収入はその慈善団体に当てられ、コンサート費用はスポンサーの支援で、出演料は無料で行われている。