IPPNW(核戦争防止国際医師会議)
International Physicians for the Prevention of Nuclear War の会員であるベルリン在住の小児科医ペーター・ハウバー氏は、バーンスタインやトルトゥリエが核兵器廃絶運動に取り組んでいるのを見て、ベルリンの芸術家たちもそうした活動をできないものかと考えた。そこでカラヤンとベルリン・フィルに対して手紙を出し、世界的な音楽家たちが音楽を通じて世界中に核戦争防止を呼び掛けられないだろうか、と嘆願した。するとそれに対してカラヤンから「自分もそれを目指しているし、あらゆる指揮者がそれを願って活動すべきだ」という内容の返事が来たのだそうである。それをきっかけにベルリン・フィルのメンバーを中心とした「IPPNWコンサート」がフィルハーモニーで毎年開催されることになった。もちろん収入はその慈善団体に当てられ、コンサート費用はスポンサーの支援で、出演料は無料で行われている。