ティエーネ

  ティエーネという町はイタリアのヴェネト州ヴィチェンツァ県にある、人口約2万3000人の小さな町である。女声コーラスしなのは、この町の合唱による町おこしの一環として、世界から合唱団を招いて地元合唱団とジョイント・コンサートを開く「カンテムス2017」という合唱祭企画に参加した。

サンタ・マリア・アスンタ大聖堂(Duomo)

  女声コーラスしなのが 渡伊したもう一つの目的は、本格的なヨーロッパの教会で実際にうたを歌ってその響きを感じとるというものである。
数十メートルある広く高い丸天井に少し圧倒されながら、神父の説教をはじめ、ミサの一部始終を体験できたのも素晴らしいことであった。少し緊張しながら、しかし落ち着いて献歌できた。

 「カンテムス2017」

第1ステージは日本の童謡を中心に隊形や動作でかわいらしさや楽しさを演出した。「汽車ポッポ」では駅長役の「(シューーー)ティエーネ、ティエーネ!」という掛け声に、ティエーネ市の観客からどっと笑いと拍手が起こり私たちの緊張も少しほぐれた。第2ステージは日本民謡の4曲。日本民謡独特のふしまわしや雰囲気が伝わるよう体全体で表現することを心がけて演奏した。
第三ステージはティエーネ市合唱協会合唱団の演奏。「あれ?聞いたことある曲!」そう、髙田三郎「水のいのち」から「雨」の “降りしきれ雨よ〜降りしきれ”日本語だった。第4ステージは『しなの』で You Raise Me Up、さくら、上を向いて歩こう。そして合同ステージは Ave Maria と 花は咲く であった。